Mastercard、超音波トランザクション、ボーダレス・マネー、中小企業向けソリューションなどで商取引の未来を切り開くフィンテック企業10社と新たな共同イノベーションを実施

2020年11月24日

Mastercard Start Pathがイノベーターのネットワークを拡大し、コマースの再構築を実現

本文書は、11月9日にMastercard本社が発表したプレスリリースの日本語訳版となります。

Mastercardは、コマース(商取引)のイノベーションを担うスタートアップ企業との事業連携プログラム「Start Path(スタートパス)」へ、世界各地のフィンテック企業10社を新たに迎え入れました。次世代のモバイルユーザー10億人に対する情報格差の解消から、銀行口座を持たない人々のニーズへの対応まで、フィンテック企業が推進する変革をMastercardは支援しています。

Mastercardは、これらの選出企業と6ヶ月間のプログラムを通じて共にイノベーションに取り組み、Mastercardのテクノロジー、専門知識、ネットワークを活用した未来の姿を模索していきます。スタートアップ企業とのコラボレーションを通じてイノベーションに取り組むMastercardのアプローチは、デジタル経済を利用する人々の拡大や、あらゆる取引における信頼性の構築、そして人や物のアイデンティティの保護などに役立つソリューションに投資することを意味します。

デジタル体験へのシフトが加速し、消費者の行動が急速に進化する中で、新型コロナウイルスの感染拡大は革新的なテクノロジーソリューションのニーズとさらなる事業連携の機会を生み出しています。先進国でも発展途上国でも、テクノロジーが分けるのは、事業のさらなる繁栄か、それとも単なる事業存続に留まるかの違いです。そしてこの両者の差異は、世界的大流行の結果としてさらに拡大したといえます。

Mastercardのチーフ・イノベーション・オフィサーであるケン・ムーアは、次のように述べています。「フィンテックが規模を拡大し、金融を民主化するために必要なテクノロジーにアクセスできるようになれば、誰もが成功するでしょう。私たちは、Start Pathに参加してくださる最新のフィンテック企業と連携し、フィナンシャルインクルージョン(金融包摂)や、新たな決済手段や認証手法におけるイノベーションと信頼の構築、中小企業向けの強力なソリューションの提供、効率的な法人決済を実現する新たな方法、貧富の格差の解消などに取り組みます。」

フィンテックサービスの世界市場は、2022年までに3,100億ドルに達すると予想されており、現在の危機的状況下でも、この業界予測は変わりありません。Mastercardは、世界中のフィンテック企業に選ばれるパートナーとして、Start Pathの信頼できるパートナー群とともに、次の時代を牽引し、新しいソリューションを構築していきます。

Mastercard Start Pathは、スタートアップ企業とのパートナーシップを求め、世界中を調査しています。このたび、以下の企業がStart Pathに参加する運びとなりました。

  • Carry1stは、アフリカにおける第一世代のスマートフォンユーザーにサービスを提供するために、モバイル技術、決済ゲートウェイ、文化的に関連したコンテンツを活用することで、デジタルデバイドの橋渡しをしています。
  • FISPANは、ビジネスバンキングサービスをエンタープライズリソースプランニングと会計アプリケーションの中に組み込み、クライアントがビジネスを運営する上で信頼できるコンテクストプラットフォームです。
  • Lendioは、金融機関のための技術インフラから成長資本へのアクセスまで、中小企業の資金調達にフルサービスのアプローチを提供しています。
  • LISNRは、超音波データオーバーサウンド技術を用いて、オンラインとオフラインのカスタマージャーニーをグローバルに接続し、近接認証と非接触認証を可能にします。
  • Mocafiは、デジタルバンキングや信用構築と個人財産のコーチングなどを提供することで、銀行口座を持たない人たちを支援するために設計された金融サービスプラットフォームです。
  • Mo Technologiesは、金融機関や非金融機関向けに革新的な信用スコアリングモデルを提供しており、あらゆるセグメントのより多くの顧客に、より多くの信用商品を提供できるように支援しています。
  • Panda Remitは、安全で便利な低コストの送金を可能にする、お金がボーダレスになるグローバルな金融プラットフォームを構築しています。
  • Paycodeは、低コストの生体認証オンラインおよびオフラインバンキングと決済システムを提供し、銀行口座がないことによる3つの重要な課題となる「アイデンティティ」、「接続性」、「コスト」を解決します。
  • Fanbank/Plink は、顧客の生涯価値を高め、地元の買い物客を惹きつけ、POS端末を変革することで、スモールビジネスの成長を支援するために作られたコマース自動化プラットフォームです。
  • Subaioは、銀行向けにホワイトラベル(相手先ブランドでの商品やサービスの提供)の購読管理サービスを提供しており、ユーザーは自分の銀行から直接購読を追跡したり、解約したりすることができます。

Start Pathに参加が決まった企業は、Mastercardのグローバルなエコシステムである銀行・カード会社や加盟店、テクノロジーやデジタルソリューションのプロバイダーなど、多くのパートナーとつながることで、ビジネスを拡大し、革新的な的なソリューションを提供する機会を得ることができます。2014年の設立以来、Start Pathには250社以上のスタートアップ企業が選出されており、これらの企業は選出後に総額29億ドルを調達し、コマースの未来を変革するソリューションを提供しています。