MasterCard Worldwide (本社:ニューヨーク州パーチェス、在日代表ダグラス・W・ロレンツ、以下、MasterCard)は本日、最新の「世界ビジネス都市度ランキング」である2008 MasterCard Worldwide Centers of Commerce Indexを発表しました。本調査は、年1回、市場と商取引を世界的に結びつける有力都市の働きを評価し、ランク付けを行うものです。今回の調査からは、アジアの都市が今後世界の中で大きな影響力をもっていくであろうことが読み取れます。
東京は昨年に引き続き、世界経済に最も影響を及ぼす都市としてロンドン、ニューヨークにつづく3位にランクされました。アジア/太平洋地域で見ると、東京は第1位です。本年の調査から東京に加えて新たに大阪市が調査対象に加わりました。大阪市は世界ランキングは全75都市中で19位、アジア/太平洋地域では第6位と健闘し、世界の主要な商取引のセンターのひとつであることを示しました。
本年度の調査結果では、アジアの躍進が目覚しく、東京と大阪市を含む8都市がトップ25内にランクインしました。世界の有力25都市に占めるアジア都市の優勢は、都市化が進むグローバル経済にとって、アジア都市の重要性が増大していることを証明しています。
「本調査は、国よりも都市そのものが経済を主導している世界において、企業が投資先や市場機会を特定し、評価するためのロードマップとなります。」とMasterCard Worldwide、アジア/太平洋地域、経済アドバイザーのユワ・ヘドリック-ウォン博士(Dr. Yuwa Hedrick-Wong)は述べています。
また同氏は「本年度の調査では、新興都市の中でもとりわけ、経済成長や社会的・文化的発展の面で復興を遂げつつあるアジア都市の影響力が高まっているという重要な洞察が得られました。日本の都市はアジアの各都市のなかで特に高い評価を受けています。東京は今年もアジアのなかで最強のグローバル都市であり、特に巨大な東京の金融市場と資本の流れを強めている知識創造や情報の流通の良さが際立っています。また大阪も世界のトップ20都市としてその存在感の大きさを強調した結果となりました。」と解説しています。
シンガポールのセンテニアル・グループのパートナーとして経済調査グループを統率し、Worldwide Centers of Commerce調査パネルのメンバーであるマヌー・バスカラン(Manu Bhaskaran)氏は次のように述べています。「世界の人口の半分以上が都市に住むようになった現在、世界の都市化の進展は、経済活動がこれまで以上に都市重視型になっていることを意味しています。この傾向によって恩恵を受けるのは、効率の高い輸送網に投資し、洗練された消費者市場や労働市場へのアクセスを容易にし、新しいアイディアや技術に対する受容性が高い都市部、および整備された法律・契約制度を有する地域に属する都市部なのです。」
世界第1位のロンドンと各都市を比較した相対的な指数で見ると、昨年から今年にかけて、世界で10都市が大幅にスコアを上げています。この10都市はモスクワ、シンガポール、テルアビブ、ボゴタ、ムンバイ、ローマ、アムステルダム、上海、パリ、そしてミラノで、内4都市がアジア/太平洋中東アフリカ(APMEA)地域の都市です。
バスカラン氏は続けて「本年度のランキングを詳細に分析して明らかになったのは、アジアの都市や国家の政府が、グローバルな経済活動におけるより大きなシェアを得ようと強力なプレイを見せているということです。とりわけ上海は、アジアへの金融および物流のゲートウェイとして、歴史的に優位な立場を引き続き活用しており、今後15年から20年のうちに、ランキングの上位3都市を脅かしうる力強い立場にいます」と、述べています。
ビジネス都市度ランキングは、世界的な社会科学の専門家からなる調査パネルによって開発され、世界のトップ75の商取引のセンターを、43の指標と74の準指標からなる7つの機軸から評価を行うことによって選出、ランク付けしました。結果は、1位から3位が順に、ロンドン、ニューヨーク、東京となり、以下、シンガポール、シカゴが続きました。トップ10内にランク入りしたその他の都市は、順に、香港、パリ、フランクフルト、ソウル、アムステルダムとなっています。レポートの全文は、www.mastercardworldwide.com/insightsでご覧いただけます。
調査結果のハイライト
【アジア】
- アジア/太平洋地域の8都市がトップ25にランクイン:東京、シンガポール、ソウル、シドニー、香港、大阪、台北、上海が、商取引センターの上位25都市にそろってランクされ、グローバル経済におけるアジア地域の重要性を強調しました。
- 東京がアジア/太平洋地域トップ:昨年度に引き続きアジア/太平洋のトップとなった東京は、「知的財産・情報」における強みが寄与しています。東京は「住みやすさ」の機軸でもアジアで第1位になりました。
- 世界的な有力都市の中で、上海が8ランク上昇:世界でも最大規模の人口を有し、急成長している上海(24位)は、2007年度の32位から大きく躍進してトップ25入りを果たしました。この躍進には、中国の商業のハブ、およびアジアへのゲートウェイとしての歴史的な役割が、大きく寄与しています。「経済安定性」、「法律・政治上の枠組」、「生活の質」の向上、また中国の好景気に支えられた上海の躍進は、グローバル経済の成長の中核として、上海が自国経済とアジア経済に重要な役割を担っていることを証明しています。
- シンガポールがライバルである香港に勝利:6位の香港を抑えて4位となったシンガポールは、ほぼすべての機軸において香港を上回りました。香港がビジネスの中心としての地位で評価された一方、シンガポールは、「ビジネスのし易さ」、「経済安定性」、「法律・政治上の枠組」、「住みやすさ」の機軸において高い数値をあげ、金融のハブとしての強みを見せつけました。
- 4匹の「アジアの虎」がグローバル経済を再び席巻:本年度は台北が対象となったため、シンガポール、香港、ソウルに続いてすべての「アジアの虎」が主要な商取引のセンターとしてランクインしました。シンガポールが4位で首位に立ち、香港、ソウルもトップ10にランク入りしており、台北は22位という結果でした。4都市は「金融」に加え、「知的財産・情報」の機軸でも高い評価を受けています。
- 躍進を続ける中国:ランキングに5都市を送り込んだ中国は、アジア地域における重要性を引き続き増大させています。5都市とは、ランクに入ったアジア都市のほぼ5分の1に当たります。上海が24位で首位に立ち、以下、北京(57位)、深圳(60位)、成都(72位)、重慶(73位)となりました。一カ国からランク入りした都市数としては、アジア/太平洋中東アフリカ地域内で最大となっています。
【ヨーロッパ】
- ロンドン、昨年度に続き商業の世界的中心に:国際貿易を大きく支える強靭で安定した経済、好調な金融市場、優れた法律・政治上の枠組を誇るロンドンは、2008年度のビジネス都市度ランキングにおいて、再び第1位を獲得しました。ロンドンはほぼすべての機軸において、他都市を大きく引き離していますが、上位にランクした他都市と比較して、「住みやすさ」には改善の余地があるでしょう。
- マドリッド、昨年度に続き金融を牽引、ヨーロッパのトップ5にランクイン:マドリッドはヨーロッパの有力都市として引き続き上昇傾向にあり、総合ランキングでは昨年度の16位から11位へ、ヨーロッパでは6位から5位へと順位を上げました。マドリッドの安定したGDPと為替レート、好調な債券市場に加え、高い生活水準が寄与し、ロンドン、パリ、フランクフルト、アムステルダムに続き、ヨーロッパで最も有力な都市のひとつとして評価されました。
- アムステルダムがヨーロッパの有力都市として浮上:歴史的に革新的な金融の中心であり、持ち株制度が誕生した場所でもあるアムステルダムは、ヨーロッパ第4位、世界第10位に浮上しました。世界のなかで最も安定した経済をもつ都市のひとつであり、高い生活水準、しっかりとした法律・政治上の枠組みをもったアムステルダムの浮上は、世界の中でのヨーロッパの継続的な存在感の強さを描いています。
- 指数が最も大きく改善したモスクワ:好調な国内経済と東ヨーロッパの主要商品の供給元としての役割から、このような結果となりました。モスクワが最も大きな幅でロンドンに追いついてきている都市であることは、世界経済における東ヨーロッパの役割の強まりを示しています。
【ラテンアメリカ】
- 引き続きグローバル化が進み、競争力が高まるラテンアメリカ:商業の世界的中心である75の有力都市に、ラテンアメリカから7都市がランクインしました。ラテンアメリカで首位を獲得したサンティアゴは、好調なビジネス環境と安定した法律、経済システムが寄与しました。サンパウロは金融市場の取引量で高得点を得ており、同指標でトップ20にランクされました。
- ボゴタが世界で最も発展率の高いトップ5都市の一つとして存在感を強調:安定した経済と生活の質の向上がボゴタをラテンアメリカのなかで注目すべき都市にしています。
【中東】
- 好調なビジネス環境で、ドバイが中東のリーダーに:同地域の空と貨物のハブであるドバイは、成長企業に最適な柔軟なビジネス環境に強みを持っています。また、ドバイの法律・政治上の枠組により、中東でビジネスをする企業にとって魅力的な都市となっています。
【北米】
- ニューヨーク、シカゴが地域における重要性を維持:北米地域の中から世界のトップ10入りを果たした2都市であるニューヨークとシカゴは、好調な金融市場と好景気が評価されました。
- バンクーバー、世界で最も住みやすい都市に:バンクーバーに加え、トロント、モントリオールなどカナダの都市が、「住みやすさ」の機軸でトップ20入りしました。同機軸は、「個人の自由」、「気候」、「余暇活動」を始めとする生活の質を測る項目によって評価されています。
- ロサンゼルスがトップ10圏外に:ロサンゼルスが2007年の10位から2008年は17位にランクを下げました。金融サービス企業のグローバルネットワークにおける同都市の役割に基づく要素と、知識創造分野における欧州各都市の躍進が要因の一部とみられます。しかし、北米で見るとニューヨーク、シカゴ、トロントに続く第4位となっています。
調査方法
ビジネス都市度ランキングは、世界的に有力な学術組織と調査機関の経済学、都市開発、社会科学の専門家8人からなる調査パネルによってまとめられました。調査パネルの座長、及び本「ビジネス都市度」プログラムのディレクターを務めるのはマイケル・ゴールドバーグ博士です。インデックスの作成には、初期基準に合致した75都市をまず選択し、以下の7種の機軸によってランク付けがされました:
- 法律・政治上の枠組
- 経済安定性
- ビジネスのしやすさ
- 金融
- ビジネス・センター度
- 知的財産・情報
- 住みやすさ
ランク付けのプロセスは、地域特有の法手続、コスト、レーティングについて入手可能なデータ、および生活の質、技術利用度、居住性、輸送・物流、知識創造、創造性に関する基準に基づいて、熟考された関連指標・準指標によって評価が行われました。調査パネルは43の指標、74の準指標から構成される合計7種の機軸を評価し、従来の世界の金融・ビジネス活動を測定する方法にはみられない各都市のスコアを導き出しました。
調査パネル
Worldwide Centers of Commerce のリーダーを務めるのはプログラム・ディレクターのマイケル・ゴールドバーグ博士(Dr. Michael Goldberg)です。40年を超える経験を持つゴールドバーグ博士は、カナダ、米国、アジアで数々の企業や政府のコンサルティングを行っています。また、16カ国、50の大学および研究機関で教鞭を取り、これまでに出版された著書、共著書には9冊の書籍、200誌以上の学術誌や専門誌などが含まれます。本調査の開始にあたり、MasterCard Worldwideの経済アドバイザーであるユワ・ヘドリック-ウォン博士は以下の経済学、都市開発、社会科学の世界的な専門家を招集しました。
- ファン・ガング教授(Prof. Fan Gang)、 北京、National Economic Research Institute
- マヌー・バスカラン(Manu Bhaskaran)、シンガポール、センテニアル・グループパートナー、経済調査グループ統括
- ウィリアム・リーバー教授(Prof. William Lever)、グラスゴー大学Urban Studies学部名誉教授
- モーリス・D・リーバイ教授(Prof. Maurice D. Levi)、モントリオール銀行会長、ブリティッシュコロンビア大学教授
- アンソニー・ペリグリニ博士(Dr. Anthony Pellegrini)、ワシントンDC、センテニアル・グループパートナー、The Urban and Infrastructure Policy and Finance Practice担当ディレクター
- サスキア・サッセン博士(Dr. Saskia Sassen), シカゴ大学Ralph Lewis Professor of Sociology、Centennial Visiting Professor、London School of Economics
- ピーター・J・テイラー教授(Prof. Peter J. Taylor)、英国ラフバラ大学Globalization and World Cities Research Networkディレクター
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MasterCard Worldwideについて
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