ニュース編集室

MasterCard、アジア/太平洋地域の「女性の社会進出度」調査の最新結果を発表
東南アジアでは進展するも、他の市場では低下傾向に

-職場における立場に対する悲観傾向の強まりが原因-

平成20年6月6日

MasterCard Worldwide (本社:ニューヨーク州パーチェス、以下、MasterCard)は、今年で4回目となる、アジア/太平洋地域の13の市場1を対象に行ったMasterCard Worldwide Index 「女性の社会進出度」調査結果を発表しました。女性の社会進出度の総合指数は2007年の73.24から今年は70.38に下落しました。

  1日本、オーストラリア、中国、香港、インドネシア、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム

本年の調査結果は、ベトナムのハノイで開催されている「世界女性サミット」において、MasterCard Worldwideのアジア/太平洋及び中東アフリカ地域コミュニケーション担当のヴァイスプレジデント、ジョージェット・タン(Georgette Tan)から発表されました。

女性の社会進出度調査 (MasterCard Worldwide Index of Women’s Advancement) は、社会経済学の観点から、アジア/太平洋の13市場の男女を「雇用市場への参加」、「学歴」、「管理職の割合」、「平均収入」の4項目について比較し、女性の社会進出度調査を計る調査です。

「雇用市場への参加」、「学歴」は労働市場、高等教育における男女の参加比率を表したもので、各国の統計局のデータを基にしています。「管理職の割合」、「平均収入」は調査データに基づいています。自分が管理職にあるかどうか、収入が平均を上回っているかどうかについての男女の回答者の認知を計ります。これらの主観的な項目は、回答者がそれぞれの職場における自分の立場をいかに肯定的に、あるいは否定的に捕らえているかの指針となります。

「女性の社会進出度」調査指数は、それぞれの市場において、女性がどのくらい男性と同等の立場にいるかを示しています。スコアが100以下の場合は男性優位の男女不平等を表し、100以上は女性優位を表します。スコア100が男女平等を意味します。

アジア/太平洋地域の全13市場のうち、日本が49.83と最も低く、フィリピンが86.82と最も高いスコアとなりました。香港が2番目に高い77.37で、僅差でマレーシアが76.89でした。

東南アジアにおいては、女性の間に楽観傾向がはっきりと見られました。東南アジアの全6市場中、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムの4市場で総合の指数が2007年を上回りました。残りの2市場であるフィリピンとシンガポールは昨年比でほんのわずかな落ち込みを見せました。

アジア/太平洋地域の残りの7市場では、5市場が落ち込みを見せています。最も落ち込みが大きかったのはニュージーランド、中国、台湾で、これらの市場において女性の楽観傾向は薄れてきているということを示しています。対照的に香港と日本はわずかながら上昇の傾向が見られました。

主として、地域全体における今年の調査結果の下降傾向は、女性の間で数年前に比べて自分の役職が「管理職である」、または自分の収入が「平均より高い」と感じている人が減っていることに起因しています。本調査によると、2007年に自分の役職が「管理職である」と感じている女性の数は男性100人当たり56人であったのに対し、2008年は53人に減少しました。また、自分の収入が「平均より高い」と感じている女性の数は、2007年は男性100人当たり68人であったのが2008年には59人という結果となりました。

「『雇用市場への参加』と『学歴』については女性と男性の格差は狭まっている一方、主観的な意識を問う『管理職である』、『平均収入』以上であるという認識昨年に引き続き今年も下降しています。これは、女性が現在のステータスについて自信を失っているということを示すものであり、理由が経済的、政治的あるいは社会的のいずれであったとしても、男性の自信と結果としての昇進がその空隙を埋めるように増加するという結果を導いています。」とMasterCard Worldwideのアジア太平洋及び中東アフリカ地域コミュニケーション担当のヴァイスプレジデント、ジョージェット・タン(Georgette Tan)は述べています。

タンは加えて、「引き続き女性の労働市場への参加が進み、高等教育を受けるのに従って、雇用とキャリアに新しい道が拓かれています。しかしながら、2008年も女性は男性と同等の機会が与えられていないと感じているようです。これが、経済環境の変化と相まって女性の自己認識に関連する指数にマイナスの影響をもたらし、MasterCard Worldwide Index of Woman Advancementの総合指数が下落するという結果になりました」と述べています。

当調査の2008年の結果はベトナムで行われている世界女性サミットの開会総会のセッションで発表されました。今年で18年目を迎えるこのサミットは、実業界、政界、大小様々な規模の企業に属する女性が一同に介し、世界における女性の経済的な機会を進展させるためのベスト・プラクティスを持ち寄って情報交換するものです。サミットは大陸毎にローテーションで開催され、今年のアジア・フォーラムはベトナムにおいて6月5日から7日にかけて行われています。今年は世界71カ国から35人の閣僚を含む900人以上の女性が参加しています。

当調査の結果について、世界女性サミットの議長であるイレーン・ナティビダッド(Irene Natividad)は次のように述べています。「MasterCard Worldwide Indexの女性の社会進出度調査は、アジア/太平洋地域の実業界や政界のリーダーが、これまでに上級管理職への不可視の障害である“ガラスの壁”を打ち破って昇進への道を拓いたように、女性たちが自らが囚われていると感じているジュニアレベルという『粘着質の床』からも彼女たちを解放していくことにもっと注目すべきであるということを明確に示しています。」

MasterCardでは、アジア/太平洋地域における女性の理解を深める研究を積極的に行っています。4回目となる今回のMasterCard Worldwide Index「女性の社会進出度」調査では、女性の自己認識を改善するためにはまだまだやらなければならないことが多く残されていることが明らかになりました。

MasterCardは、「U21旅行業界の女性向け奨学金プログラム(U21Global Scholarship Program for Women in Travel and Tourism)」などの活動を通じ、女性の権利拡大に貢献して参ります。これは2006年に開始されたイニシアチブで、働く女性に旅行と観光業界においてリーダーシップスキルを研纘し、自らの能力を認識するプログラムを提供しています。これには、ノッティンガム大学の観光・旅行マネジメントの修士取得(The University of Nottingham MSc in Tourism and Travel Management)へと繋がる経営管理学のU21グローバルエグゼクティブ学位( U21Global Executive Diploma of Business Administration)取得のための、20の奨学金プログラムがあります。

MasterCardはまた、女性の消費と旅行に関する調査も発表しています。詳細は(www.MasterIntelligence.com)をご参照下さい。当ウェブページではMasterCardの各種調査結果をウェブ上でご確認いただけます。

 

今回の調査結果の主な傾向は以下の通りです:

雇用市場への参加

  • アジア/太平洋地域における女性の労働人口は男性の4分の3に達しています。女性の社会進出度調査が始まって以来4年にわたり、アジア/太平洋地域の女性労働人口の指数は全ての市場において2005年の75.07から2008年には76.78と少しずつ増加しています。
  • ベトナムの2008年の女性の労働人口指数が93.77に達したことから、ベトナムの経済成長は女性によって支えられているといえるかもしれません。これはつまりベトナムの労働人口男性100人当たり、94人の女性労働者が存在することを意味します。ベトナムはアジア/太平洋地域の全市場のなかで最も格差が少ない市場です。
  • ベトナムの次に女性の労働人口の割合が大きい市場はニュージーランドで、2008年の指数は88.29でした。これはニュージーランドの労働人口男性100人当たり88人の女性労働者が存在することを意味します。一方で、この調査領域における最下位はマレーシアで男性労働人口100人当たり59人の女性労働人口という最も低い割合でした。

 

学歴

  • アジア/太平洋地域全体の学歴についての総合指数は93.15でした。これはアジア/太平洋地域全体における男性100人当たり93人の女性が男性と同等の高等教育を受けていることを意味します。当調査を開始してから毎年この指数は少しずつ上昇しており、この分野での女性の参加によって格差ゼロに向かっているといえます。
  • 最も顕著であったのはマレーシアの指数です。ここでは、男性100人当たり135人と、女性の方がより高等教育を受けています。フィリピンもまた好結果で男性100人当たり女性116人、タイは107人の女性が、そしてニュージーランドでは103人の女性が同等の高等教育を受けています。

 

「管理職である」という認識

  • アジア/太平洋地域全体にわたって、女性の間で自らが「管理職である」という認識は2006年から連続して下降傾向にあり、2008年の指数は52.85でした。すなわち、2008年のアジア/太平洋地域においては、自らが「管理職である」という認識をもつ男性の数に比べ、そのように認識している女性は半数を少し上回る人数であるということが言えます。
  • 2008年のアジア/太平洋地域全13市場のうち、7市場で女性の間で自らが「管理職である」という認識に下降傾向がみられます。下降傾向がみられたのはオーストラリア、ニュージーランド、中国、香港、韓国、フィリピン、シンガポールの7市場で、上昇傾向がみられたのは台湾、日本、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムの6市場でした。
  • 最も下落が激しかったのは中国で、2007年の71.27から55.94にまで落ち込みました。これはすなわち、2008年の中国では、「管理職である」という認識をもっている男性の数100人あたり、半分を少し上回る数の56人の女性しかそのように認識していないということです。

 

「平均収入」より上であるという認識

  • 女性の間で平均収入を上回る収入を得ているという認識は地域全体にわたって低下しました。2007年のアジア/太平洋地域の総合の指数は67.8であり、自分の収入が平均より上であるという認識をもつ男性100人当たり68人の女性がそのように認識しているということを示していました。2008年はこの指数は59まで落ち込みました。
  • 収入についてもっとも激しい落ち込みを見せたのは台湾で、2007年には自分の収入が平均より上であるという認識をもつ男性100人当たり113人の女性がそう認識していましたが、2008年の指数は落ち込みをみせ、男性100人当たりわずか68人の女性のみがそのように認識しているということが明らかになりました。
  • ニュージーランドにおいても台湾と同様大きな落ち込みがみられました。2007年の指数は97.46であり、自分の収入が平均より上であるという認識をもつ男性100人当たり97人の女性がそう認識していましたが、2008年は大きく落ち込み、男性100人当たりわずか42人の女性のみがそのように認識しているという新たな結果となりました。

 

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MasterCard Worldwide Index™について

MasterCard Worldwide Index 「女性の社会進出度調査」は、MasterCardがアジア/太平洋地域の13の市場を対象に継続して実施している調査・分析レポートの一つです。その他のMasterCard Worldwide Index調査には、MasterCard Worldwide Index「消費者信頼度調査」、MasterCard Worldwide Index「海外旅行傾向予測」、MasterCard Worldwide Index「小売成長予測」があります。


MasterCard Worldwide Index of Consumer Confidence(消費者信頼度調査)について

消費者信頼度調査(MasterCard Worldwide Index of Consumer Confidence) は、アジア/太平洋地域における最も包括的かつ歴史のある消費者信頼度調査で、今年14年目を迎えました。同調査はその正確性により、同地域における消費者の意向を示す優れたバロメーターとして実績を重ねています。同調査は今日、業界研究者、学者、および金融、政府、国際機関幹部の皆様から多くの支持をいただいています。


MasterCard Worldwide Index of Travel (海外旅行傾向予測)について

MasterCard Worldwide Index海外旅行傾向予測は、アジア/太平洋の12市場(オーストラリア、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ)を対象にした半年間の海外旅行傾向予測調査で、都市の中級階級層における、出張・個人旅行の傾向をまとめています。


MasterCard Worldwide Index of Retail(小売成長予測)について

小売成長予測MasterCard Worldwide Index of RetailはMasterCard Worldwide Index of Travel同様、アジア/太平洋の12市場(オーストラリア、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ)における小売売上成長の短期間予測調査です。調査は年2回実施され、卸売業や小売業のみでなく、娯楽産業、飲食業、旅行産業などにとっても影響力のある市場予測調査です。


MasterCard Worldwideについて

MasterCard Worldwideは、世界中の金融機関、数多くの企業、カードホルダー、加盟店をつなぎ、グローバルな商取引を推進しています。MasterCardは、フランチャイザー、プロセッサーならびにアドバイザーという役割を通して、ペイメント・ソリューションを提供し、毎年およそ180億に及ぶ支払いをシームレスに処理するかたわら、カスタマーである金融機関およびカード発行会社や加盟店に対して業界をリードする分析やコンサルティングサービスを提供しています。MasterCard®、Maestro®およびCirrus®のブランドファミリーを通じてMasterCardは世界210を超える国や地域の消費者とビジネスに役立っています。詳細はホームページwww.mastercard.comをご覧下さい。



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※MasterIndexの詳細に関してはwww.masterintelligence.com (英文)にてご覧いただけます。